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BDRとは?大企業・エンタープライズを攻略するための基礎と実践方法を解説

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エンタープライズ向けの売上を伸ばすには、SDR(反響対応型インサイドセールス)だけでは接点をつくれないケースがあります。

大手企業の決裁者は、日常業務が多忙で、能動的な情報収集に時間を割けないことが理由のひとつです。この状況を補う役割が、BDR(新規開拓型インサイドセールス)です。

本記事では、BDRの基本的な役割から、ターゲット設計この記事を監修したコンサルタント、アプローチ方法、立ち上げの流れを解説します。

この記事を監修したコンサルタント

GC9641
SalesInnovation本部 BusinessGrowth部
マーケティンググループ
Manager
奈良茂樹 NARA SHIGEKI

目次

BDRとは

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BDR(新規開拓型インサイドセールス)は、狙いたい企業に対して能動的に接点をつくる役割を担います。問い合わせを起点とするのではなく、ICP(理想顧客)を定めて個別に働きかける特徴があります。

大手企業の決裁者は情報収集の機会が限られるため、このアプローチが欠かせません。BDRは企業情報を調べ、適切な担当者を特定し、複数の手段で接点を形成します。

SDRとの違い

SDR(反響対応型インサイドセールス)は、問い合わせや資料請求など、顧客からの行動を起点に対応します。短期間で商談をつくりやすい反面、対象は中小企業に偏りやすい傾向があります

一方、BDRは自社が狙いたい企業を選び、能動的に接点をつくります。大手企業を中心にアプローチし、長期的なパイプラインを形成します。

BDRが必要とされる背景

大手企業の意思決定は多層化しており、担当者の情報収集だけでは商談機会につながらない場面があります。問い合わせを待つだけでは、適切な決裁者に届かないケースが生じます。

このような状況を補う手段として、能動的に接点をつくるBDRが必要です。ターゲット企業を選定し、課題を踏まえた仮説を提示することで、商談のきっかけを形成できます。長期的なパイプラインをつくる役割として重要性が高まっています。

BDRを導入する目的

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BDRの役割を十分に発揮するには、どの企業を狙うのかの明確化が必要です。BDRを導入する主な4つの目的を解説します。

  • 大手企業向けの売上を増やしたい
  • 単価・LTVが伸び悩んでいる
  • 長期のパイプラインをつくる
  • 営業組織を新しく切り替えたい

大手企業向けの売上を増やしたい

大手企業は契約規模が大きく、長期的な取引につながりやすい一方で、意思決定の流れが複雑です。担当者だけに情報が届いても、商談に進まないことがあります。

問い合わせを待つだけでは接点が生まれないため、必要な人物にこちらから働きかける体制づくりが必要です。BDRは企業構造を調べ、関係者を特定し、適切な情報を届ける役割を担います。能動的な接点をつくることで、大手企業向けの案件形成を進められます。

単価・LTVが伸び悩んでいる

中小企業中心の受注では、一定の商談数があっても契約単価やLTV(顧客生涯価値)が思うように伸びないことがあります。導入規模が小さく、活用範囲も限定されやすい構造です。

大手企業は利用部門が多く、全社的な展開に発展する可能性があり、単価とLTVの向上につながります。BDRは、その入り口をつくる役割を担い、将来の収益基盤を広げる動きを支えます。

長期のパイプラインをつくる

大手企業との商談は、検討期間が長く関係者も多いため、短期間で案件化しにくい傾向があります。接点を一度だけつくって終わりではなく、継続的な情報提供を通じて関係を保つ取り組みが欠かせません。

検討が動きはじめたときに想起される状態を、どれだけ維持できるかが成果につながります。BDRは、このような関係づくりを担い、将来の案件に進展する流れを整えます。

営業組織を新しく切り替えたい

営業組織を見直す際、インバウンド中心の体制では狙いたい企業に届かない場面があります。市場環境が変わり、従来の手法だけでは、案件の質や規模を維持しにくくなるケースもあります。

BDRを組み込むことで、狙う企業への働きかけの計画的な進行が可能です。ターゲットの選定や仮説づくりを起点に、組織全体の営業プロセスを再設計する動きにもつながります。

BDRのターゲット設計

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BDRの活動を進めるには、どの企業を狙うのかを明確にする必要があります。企業規模や業種だけでは判断できず、組織構造や意思決定の流れも踏まえた選定が欠かせません。ここでは、BDRのターゲットをどのように設計するかについて解説します。

  • どんな企業を狙うかを決める
  • アカウントリストに優先度をつける
  • 企業の誰にアプローチするかを定める

どんな企業を狙うかを決める

BDRでは、狙う企業を多角的に評価します。単一の条件だけでは精度が上がらないため、複数の視点を組み合わせて判断します。主な確認項目は、次のとおりです。

視点

内容例

ファーモグラフィック情報

企業規模・従業員数・売上構成・事業領域

テクノグラフィック情報

導入ツール・ITリテラシー・SaaS活用状況

インテント情報

検索行動・ホワイトペーパー閲覧・イベント参加

意思決定構造

決裁者・関係部門・プロジェクトの進め方

自社との親和性

顧客課題・導入目的・成功しやすい利用シーン

これらを整理することで、狙う企業の特徴が具体化され、優先度をつける際の基準にもなります。

アカウントリストに優先度をつける

アカウントリストの整理では、企業を「Tier(ティア):優先度の区分」に分けて管理します。狙う企業が明確でも、すべてに同じ量のアプローチを行うことはできません。接点形成の確度や期待できる収益性を踏まえ、活動量を配分します。

Tier

位置づけ

アプローチの方針

Tier1

収益インパクトが大きい企業

個別シナリオをつくり、重点的に働きかける

Tier2

商談の見込みが期待できる企業

定期的な情報提供と適切な接点づくりを進める

Tier3

条件が整えば取り組む企業

負荷を抑えたモニタリング中心の対応にする

優先度をつけることで、限られたリソースでも計画的に営業活動を進められます。

企業の誰にアプローチするかを定める

大手企業では、意思決定に複数の部門が関わることが多く、担当者だけに情報を届けても商談につながらない場面があります。BDRは、企業内の役割を把握し、適切な人物を特定する必要があります。

役割

位置づけ

アプローチの狙い

Economic Buyer(経営判断者)

予算と最終決裁を持つ層

経営課題との接点を示す

Technical Buyer(評価担当者)

導入可否を技術・業務面から判断する層

導入後の運用イメージを共有する

User(利用者)

実際にサービスを使う部門

業務改善の具体像を提示する

Champion(推進役)

社内で検討を後押しする人物

社内調整を支える情報を提供する

誰に何を届けるのかを整理すると、アプローチ内容の精度が高まり、商談形成につながりやすくなります。

BDRの6つのアプローチ

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ターゲット企業のキーパーソンと接点を持つには、複数チャネルを組み合わせた働きかけが必要になります。単一手法では到達が難しい場面が多いため、目的に応じて手法を切り替える運用が重要です。

BDRの6つのアプローチを解説します。

  1. メールで最初の接点をつくる
  2. ビジネスSNSで接点をつくる
  3. 事前リサーチを踏まえたコールドコールを行う
  4. DMや手紙で印象を残すアプローチをする
  5. 展示会・ウェビナーなどオフライン/オンラインイベントを活用する
  6. 既存顧客・グループ企業への横展開を行う

1.メールで最初の接点をつくる

メールは、接点をつくる手段として利用されるケースが多いですが、テンプレート配信では読んでもらえません。相手企業の状況に沿った内容に整え、関心を持ちやすい一文を冒頭に置きます。

  • IR情報
  • 中期経営計画
  • 企業のプレスリリース
  • 担当者のインタビュー内容

これらを確認し、文脈を踏まえた仮説を添えます。いきなり商談を依頼するのではなく、情報交換や事例紹介など、応じやすい提案からはじめる構成が必要です。

2.ビジネスSNSで接点をつくる

LinkedIn(ビジネスSNS)やX(ソーシャルメディア)などの個人アカウントは、決裁権をもつ人物に直接アプローチしやすいチャネルです。代表電話や代表メールでは受付で止まる場面が多いため、個人が使うSNSは到達しやすい手段として利用できます。

ただし、つながった直後に営業メッセージを送ると拒否される可能性があります。まずは、投稿への反応やコメントを通じて存在を認識してもらう動きが重要です。

その後、業界トレンドや共通テーマをきっかけに情報交換を提案すると、自然な流れでの接点形成につながります。専門性の発信を継続し、プロフェッショナルとして認識してもらう姿勢も大切です。

3.事前リサーチを踏まえたコールドコールを行う

コールドコールとは、面識のない相手へ電話でアプローチをする手法です。古くからある手段ですが、BDRにとって有効なチャネルです。効果を高めるには、以下のようなポイントがあります。

  • 事前にメールや手紙を送り、フォロー架電の形式にする
  • 相手企業の組織図とキーパーソンを把握しておく
  • 「〇〇部の〇〇様宛に先日ご案内をお送りした件で確認したい点があります」と切り出す

手紙やメールが先行している状態をつくると、受付からの取り次ぎ率が上がります。単なる売り込みではなく、既存の連絡の続きとして聞こえるように話す構成が重要です。

4.DMや手紙で印象を残すアプローチをする

デジタル接点が増えるなかで、DMや手紙は、相手の手元に直接届く手段として強い印象を残します。とくに、大企業の役員層はメールの受信量が多く、メールだけでは気づかれない可能性があるため、手紙が効果的に働きます。

手紙で意識する要素は、以下のとおりです。

  • 宛名を丁寧に書く
  • 相手企業の経営課題に触れる内容を中心に構成する
  • 製品の機能説明よりも、仮説提案や成功事例の示唆に重点を置く
  • 重要度が伝わる封筒や紙を選ぶ

売り込みではなく、「提案」と受け取ってもらう構成が必要です。

5.展示会・ウェビナーなどオフライン/オンラインイベントを活用する

イベントは、対象企業の課題を把握しながら接点をつくる手段として有効です。ただし、大企業の役職者は一般的な製品紹介セミナーに参加することが少なく、テーマ設計に工夫が必要です。参加してもらいやすい形式の例を把握しておきましょう。

  • 業界の責任者だけを対象にしたラウンドテーブル
  • 経営企画や部長層向けの少人数ディスカッション
  • 特定テーマに関心を持つ企業のみを招く限定イベント

「限定性」がある場は招待しやすく、アプローチの理由にもなります。また、イベント参加は課題意識が高いサインになるため、終了後のフォローでも商談につながりやすいといえます。

6.既存顧客・グループ企業への横展開を行う

既存顧客は、すでに自社サービスへの理解があるため、新規開拓よりも接点をつくりやすい層です。BDRが情報収集を進めると、関連部門やグループ企業で、同様の課題を抱えているケースが見つかることがあります。

横展開を成功させるには、以下の3つのポイントが重要です。

  • 導入効果の再整理:既存顧客で得られた成果を、他の部門でも再現できるように要約する
  • 活用シーンの拡張性を示す:「別部門でも同じ課題が起きている」ことを論理的に説明する
  • 顧客側の関係者を紹介してもらう導線をつくる:既存担当者の紹介があるだけでも、初回接点の質が大きく上がる

BDRを支える3つのツール

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BDRの活動は、ターゲット企業の選定から接点づくり、進捗の管理まで多岐にわたります。そのため、情報を集約して可視化し、アクションの優先順位を判断できる仕組みが欠かせません。ここでは、BDRを支える3つのツールを解説します。

  • 【ツール1】MA(マーケティングオートメーション)でのスコアリング
  • 【ツール2】SFA/CRM(営業支援・顧客管理)での情報整理
  • 【ツール3】ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)でのアカウント分析

【ツール1】MA(マーケティングオートメーション)でのスコアリング

MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客の行動をスコアとして数値化し、BDRがどの企業からアプローチすべきかを判断する材料になります。

メール開封やサイト閲覧といった単発の反応ではなく、複数の行動を組み合わせて「今、温度が上がっている企業」を見つけるイメージです。たとえば、BDR向けに確認しておきたい行動と意味合いは、次のように整理できます。

行動カテゴリ

具体例

読み取れる兆候

資料・コンテンツ閲覧

ホワイトペーパー・事例集・製品ページの閲覧

自社課題と照らし合わせながら情報収集を進めている可能性

イベント参加

セミナー・ウェビナー・展示会への登録/参加

解決策や比較情報を求めている状態

メール反応

開封・リンククリック

テーマや訴求内容に関心を持ちはじめている段階

サイト回遊

複数ページの閲覧・繰り返し訪問

検討の深さや具体性が増している状況

社内複数部署での閲覧

経営企画・現場部門など複数部門からのアクセス

社内で本格的な比較検討が始まりつつあるサイン

スコアは、温度感を把握するための目安です。行動データの中身も併せて確認しながら、アプローチの優先度を判断します。

【ツール2】SFA/CRM(営業支援・顧客管理)での情報整理

SFA(営業支援)やCRM(顧客管理)は、BDRが扱う情報を整理し、抜け漏れを防ぐための基盤になります。大手企業へのアプローチでは、複数の担当者や部署が関わることが多く、誰がいつ、どのような接点をもったのかについて正確な管理が必要です。

SFA/CRMが整っていることで、活動履歴や関係者を一元的に把握でき、アプローチの重複や抜け漏れを防げます。

【ツール3】ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)でのアカウント分析

ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)は、特定の重点企業に対して、個別最適化されたアプローチを設計するための考え方です。

大手企業の新規開拓を担当するBDRにとって、企業ごとの構造や事業戦略への理解は欠かせません。ABMでは、企業単位で情報を整理し、決裁構造や事業課題に合わせたアプローチ計画をつくります。

観点

内容例

企業・事業構造

事業領域・グループ会社・売上構成・投資方針

意思決定プロセス

決裁者・関係部門・選定プロセスの傾向

現場課題と経営課題

営業効率・組織連携・IT投資計画など

過去の接点・反応

メール反応・イベント参加・資料閲覧などの動き

自社との適合性

導入目的・成功しやすい利用シーン・カスタマイズ性

ABMで企業単位の情報を整理しておくことで、BDRは優先度の高いアカウントに迷いなく取り組めます。

BDR立ち上げのステップ

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BDRを立ち上げる際は、最初の3〜6ヶ月で方向性を明確にすることが重要です。エンタープライズ開拓は成果までのリードタイムが長いため、準備の質がその後の成否を左右します。BDR立ち上げのステップについて解説します。

  • 【0〜3ヶ月】ターゲットと方針を固める
  • 【3〜6ヶ月】アプローチを試しながら改善点を見つける
  • 【6ヶ月以降】成果のあった方法を正式に運用する

【0〜3ヶ月】ターゲットと方針を固める

立ち上げ初期は、実働に入る前の「設計」が中心になります。まずは、ICP(理想顧客像)を基にしたTier1リスト(30〜50社)を作成します。

次に、FS(フィールドセールス)とのSLA(合意基準)を設定します。どの状態なら「有効商談」とみなすかを事前に明確にし、部門間で認識を合わせておくことが重要です。基準が曖昧なまま進めると、後々「質が低いアポイントが送られてくる」といったトラブルのリスクが高まります。

初期メンバーは、決まったスクリプトがない状態でも、仮説を立てて動ける人材に絞りましょう。ツール環境の準備、ターゲット企業のリサーチ、初回アプローチ文面の準備を完了させ、確かな設計を整えてから実行フェーズへ進みます。

【3〜6ヶ月】アプローチを試しながら改善点を見つける

準備が整ったら、少人数で「パイロット運用(テスト稼働)」を開始します。このフェーズの目的は商談数の最大化ではなく、再現性のあるアプローチ方法を見つけることにあります。

手紙、メール、電話、SNSなど複数チャネルを組み合わせ、それぞれの反応の違いを検証しながらの運用が必要です。

現場が疲弊しやすい時期でもあるため、評価指標はアポイント数だけに依存してはなりません。たとえば、キーパーソン情報の取得や検討時期のヒアリングなど、学習が進んでいるかどうかを示す指標を設けると、メンバーのモチベーションが向上します。

【6ヶ月以降】成果のあった方法を正式に運用する

パイロット運用で得た成功パターンを標準化し、組織として再現できる状態をつくります。トークスクリプトや反応率の高いメッセージを体系化したBDRプレイバックを作成し、属人化の防止と新人育成の基盤を整えます。

活動量が増えるこの時期には、MAやABMの活用も本格化させ、スコアリングやアカウント管理の向上が重要です。また、フィールドセールスからのフィードバックを定期的に収集し、ターゲット選定やアプローチ基準を見直すループを回すことで、戦略の精度を継続的に高められます。

BDRが創出した商談のROIを示し、エンタープライズ開拓を組織全体の定常業務として根づかせることが、最終的なゴールです。

BDRの取り組みを自社に定着させるには、成功事例から得られる学びも欠かせません。Grand Centralでは、エンタープライズ開拓の課題をどのように解決したのか、具体的な事例集をご用意しています。以下より無料でダウンロードいただけます。

BDR運用で直面しやすい課題

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BDRの難しさは、立ち上げよりも「運用開始後」に表れます。仕組みやツールが整っていても、連携やルール設計が不十分だと成果が出にくい状況が続きます。BDR運用で直面しやすい主な課題は、以下のとおりです。

  • SDRとの役割が曖昧なまま進めてしまう
  • ターゲットを広げすぎて疲弊する
  • 本来のBDR業務が電話作業に変わってしまう
  • 部門間の連携が弱く商談につながらない

SDRとの役割が曖昧なまま進めてしまう

SDRとBDRは、同じインサイドセールス領域ですが、仕事の性質は異なります。SDRはスピードが求められる一方で、BDRは情報収集と仮説構築に時間が必要です。

両方を同じ基準で運用すると活動が偏り、担当者は成果が出やすいSDR業務に寄ってしまいます。そのため、担当領域を明確に分けることが必要です。

専任化が理想ですが、兼務する場合は「時間の切り分け」が有効です。午前中はBDR、午後はSDRというようにルール化すると混在が防げます。

ターゲットを広げすぎて疲弊する

成果を出したい気持ちが強いほど、リストをむやみに膨らませてしまいます。しかし、リストの拡大は質の低下につながりやすい運用です。

1,000社規模になると、1社に使える時間は数分です。テンプレート的なメッセージになり、エンタープライズ企業には届きにくくなります。

BDRは狭く深くが基本です。まずはTier1に集中し企業理解を深めることで、決裁者に伝わるメッセージがつくれます。

本来のBDR業務が電話作業に変わってしまう

成果が見えはじめると、行動量を増やしたくなることがあります。その結果、架電数を重視した管理に偏ってしまいます。しかし、架電数だけではBDRの本質を測れません。

BDRは、電話をかける前の準備こそ価値があり、情報収集、仮説づくり、メッセージ設計など、思考を伴う工程が必須です。次のような「質」を測る指標を入れると、健全な運用になります。

  • 意思決定者と接触できているか
  • 組織構造がどこまで把握できているか(キーパーソンの把握など)

行動量と質を組み合わせることで、電話作業に落ちないBDRが成立します。

部門間の連携が弱く商談につながらない

BDRが獲得したアポイントが、フィールドセールスで商談化しないケースがあります。

BDRのアポイントは、検討段階が浅い企業を含めるため、FSには「啓蒙的な営業」が求められる場面も多く、ここに認識の差が生まれます。

解決するには、SLA(部門間の合意ルール)の適用が必要です。有効商談の定義や、引き渡し条件をそろえておくと、アポイントの期待値をそろえられます。さらに、失注理由を共有し合う場をつくることで、FS側のアプローチも整います。

このような課題を解決するには、BDRとフィールドセールスの役割や引き渡し基準を整理し、SLAとしての仕組み化が欠かせません。

次章では、部門間の分断を防ぎながらBDRの成果を商談につなげるために、Grand Centralがどのような支援を行っているかを紹介します。

Grand Centralができること

Grand Centralが提供するセールスデベロップメントとは

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営業コンサルティングと営業代行は、いずれもクライアント企業の営業活動を支援するサービスですが、どちらか一方だけでは根本的な課題解決に至らない場合があります。

コンサルティングだけでは理論的なアドバイスにとどまり、実際の成果につながらない場合があります。一方、営業代行だけでは、中長期的な利益向上を見据えた計画が立てられず、一時的な対策に終わってしまう可能性があります。そのため、両者をバランスよく組み合わせたアプローチが注目されています。

このような背景から、Grand Centralはコンサルティングと営業代行をハイブリッドした支援を提供しています。コンサルティングで仮説を立て、営業代行で検証することで、営業活動における持続的な成功を支援します。

Grand Centralならではの3つの特徴

キーエンス出身をはじめとした営業プロフェッショナルが支援

キーエンス、リクルート、Salesforceなどでトップレベルの営業を経験してきたコンサルタントが、営業戦略立案、仮説検証、マネジメントを行います。実働を担当するのも弊社のノウハウが身に付いたメンバー。弊社独自の制度で選定された実力のある人材や、100%子会社の社員が担当します。

ワンストップで幅広いソリューション

戦略立案からインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスまでワンストップで支援します。オーダーメイドのプランでは、ターゲットやサービス特性に合わせた個別対応が可能です。また、SFA構築・運用や営業研修、組織構築など、クライアント企業が自走できる支援メニューを幅広く提供しています。

クオリティの高い成果物

営業結果を多角的に分析した営業データ、勝ちパターンが構築されたスクリプトや応酬トーク集など、Grand Central独自の営業ノウハウをクライアント企業のサービスや組織に合わせた形で提供します。報告資料も詳細に記載し、成果や進捗状況をいつでも確認できる体制を整えています。

Grand Centralのご支援実績

代表的なご支援実績を紹介します。他のご支援実績については、こちらからご覧ください。

株式会社pray様

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支援内容

株式会社pray様は、新規ビジネス立ち上げにあたり、顧客獲得チャネルとしてのテレアポの可能性を検証する必要がありました。しかし社内に知見がなく、仮説検証を進められなかったため、複数社を比較したうえでGrand Centralに依頼されています。

依頼後は、トークスクリプトの見直しやリスト作成の工夫などを含む営業支援を実施し、状況に合わせた迅速な調整を行いました。立ち上げ後もスピード感のあるコミュニケーションと柔軟性を重視し、随時改善提案を行いながら運用を進めています。

Grand Central担当者の、レスポンスの速さや具体的な提案内容においても信頼をいただいています。

STANDARD様

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支援内容

STANDARD様は、以前利用していた営業代行会社ではアポイント獲得が伸びず、内製化も早期離脱により十分に進まなかったことから、再度外部支援を検討されていました。複数社を比較したうえで、インサイドセールスのボトルネックを解消する必要があると判断し、Grand Centralに相談された経緯があります。

支援開始後は、商材理解から稼働までのオンボーディングを約1週間で実施し、早期立ち上げを図りました。初月からアポイント獲得にコミットする方針を共有したうえで、運用を開始しました。アポイント件数の報告や改善点の共有を随時行いながら、プロジェクトを進行しています。

Grand Centralの柔軟性とノウハウに加え、高いコミットメント力が高評価につながっています。

まとめ

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BDRは、大手企業との関係構築を、前倒しではじめるための重要な営業機能です。ターゲット設定、アプローチ方法、MA・SFA・ABMなどのツール活用を組み合わせることで、検討段階が浅い企業とも継続的な関係性構築が可能です。

一方で、SDRとの役割の混在や評価指標の偏りなど、運用面のつまずきも起こる可能性があります。明確な基準づくりと部門間連携を整えることで、中長期の売上基盤を支える組織への成長につながります。

Grand Centralでは、インサイドセールス・フィールドセールス・営業戦略を一括で理解できる「サービス紹介3点セット」を無料でご提供しています。自社に最適な営業体制を整えるためのヒントとして、ご活用ください。

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