インサイドセールス設計とは?立ち上げ・再設計で成果を出す6つのステップを解説

インサイドセールス設計とは、マーケティングで獲得した見込み顧客の状況を整理し、営業が対応すべき商談へつなげるための仕組みづくりです。
マーケティングで獲得した見込み顧客は増えているにもかかわらず、商談や受注に結びつかない場合、インサイドセールス設計の見直しで改善が可能です。
本記事では、KGI(重要目標達成指標)・KPI(重要業績評価指標)の設定からターゲット定義、シナリオ設計、組織・ツール・運用のつくり方まで、成果につながるインサイドセールス設計の6つのステップを解説します。
この記事を監修したコンサルタント
目次
インサイドセールス設計とは

インサイドセールス設計を行うことで、役割や指標、対象となる見込み顧客、評価方法、運用ルールを明確化でき、組織が同じ基準で動けるようになります。
インサイドセールス設計について、以下の基本を解説します。
- インサイドセールスの役割と目的
- SDR型・BDR型の違い
- テレアポとインサイドセールスの違い
インサイドセールスの役割と目的
インサイドセールスは、見込み顧客の状態を整理し、営業が対応すべき相手を選ぶ役割を担います。マーケティングが獲得した顧客には、温度感のバラつきがあります。
そのため、課題や導入時期を確認し、商談の優先度を見極めることが重要です。優先度が決まると、営業は有望な商談へ集中できるようになります。
SDR型・BDR型の違い
SDR型(インバウンド型)は、資料請求や問い合わせなど「インバウンドの見込み顧客」に最初に対応し、商談につながるかを判断します。対応速度が成果に影響するため、業務の標準化がしやすいことが特徴です。
BDR型(アウトバウンド型)は、未接点のターゲット企業へ働きかけるアウトバウンド活動で、仮説に基づいた提案力が求められます。自社のリード量や商材に合わせた決断が大切です。
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SDR型(インバウンド型) |
BDR型(アウトバウンド型) |
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対象 |
問い合わせ・資料請求 |
未接点のターゲット企業 |
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活動 |
初回接触・商談化判断 |
開拓・関係構築 |
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特徴 |
標準化しやすい |
難易度が高い |
テレアポとインサイドセールスの違い
テレアポは、アポイント獲得数の増加が主目的であり、活動量がそのまま評価につながります。一方、インサイドセールスは、顧客の状況を聞き取り、商談につながるかを判断する質重視の営業です。
評価指標も架電数ではなく、商談化率や受注への貢献が中心となります。目標と指標を切り分けることで、活動内容のブレ防止が可能です。
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テレアポ |
インサイドセールス |
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目的 |
面談の確保 |
商談の質向上 |
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評価 |
架電数・獲得件数 |
商談化率・受注貢献 |
以下では、インサイドセールスの設計手順を解説しますので、設計にお困りの方は参考にしてください。
【ステップ1】KGI・KPI設計

インサイドセールスの活動を、売上につながるプロセスとして機能させるためには、KGI(成果目標)とKPI(実行指標)の明確化が必要です。KGI・KPI設計の主な内容は、以下のとおりです。
- 受注・パイプラインから逆算してKGIを設定する
- 成果につながるKPI指標を設計する
- 行動量偏重を避けるための評価指標を整える
受注・パイプラインから逆算してKGIを設定する
インサイドセールスの目標は架電数ではなく、「どれだけ商談を創出し売上に貢献したか」です。まず、年間の売上目標を確認し、必要な受注数を算出します。
次に、フィールドセールスの受注率から、必要なKGI(商談数)を逆算します。数値を根拠にした設計をすると経営層に説明しやすくなり、チームとしての指標の明確化が可能です。
成果につながるKPI指標を設計する
インサイドセールスのKPI指標は、架電数よりも「質」を測れる指標が重要です。たとえば、リード対応速度や接続率、商談化率、BANT情報の取得率などです。
これらは商談の質に直結するため、改善ポイントも見つけやすくなります。行動量だけを追うとテレアポ化が懸念されるため、成果とプロセスの両方を適切にKPIへ反映させることが欠かせません。
行動量偏重を避けるための評価指標を整える
架電数だけで評価すると活動の量が偏り、商談の質が安定しません。そこで評価基準を「成果」「プロセス」「行動」の3つに分けて設計します。
- 成果:商談数や受注への貢献
- プロセス:接続率や商談化率、BANT取得率などの進め方
- 行動:SFA入力やナレッジ共有の取り組み
3つの軸で評価することで、量だけでは見えない成長を正しく捉えられ、チームの再現性も高まります。
【ステップ2】ターゲットとリードの定義

インサイドセールス設計では、「誰にアプローチするか」の明確化が重要です。ここでは、ターゲットとリードの定義について解説します。
- MQL/SQLの基準を明確にする
- フィールドへの引き渡し条件を決める
- 休眠・失注リードの再アプローチを設計する
MQL/SQLの基準を明確にする
MQL(マーケティングが渡すリード)とSQL(商談化したリード)の基準が曖昧だと、部門間で押しつけ合いが起きやすくなります。これらを防ぐためには、リード段階を文書化しSFAやCRMで管理します。主な定義の例は、次のとおりです。
- MQL:資料ダウンロード・ウェビナー参加など行動が確認できた状態
- TQL(厳選された有望顧客):架電がつながり短時間でも会話できた状態
- SAL(営業に引き渡す顧客):BANTの一部を確認し、フィールドが受領を承諾
- SQL:実際の商談を実施し、提案が必要な状態
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの責任者がワークショップを行い、定義をすり合わせると商談化率の改善につながります。
フィールドへの引き渡し条件を決める
質の低いアポイントが発生する要因は、インサイドセールスとフィールドセールスの間で、「商談に渡す条件」が曖昧になることです。BANT情報の確認基準を明文化し、SLAとして合意することで、商談の質が安定します。確認基準の例は、次のとおりです。
- Budget(予算):確保済みorこれから確保予定
- Authority(決裁権):決裁者の特定・同席可否
- Needs(ニーズ):解決したい課題が明確になっているか
- Timing(導入時期):導入したい時期が確認できているか
たとえば、「4項目中2つが明確、かつ導入時期が3ヶ月以内」など基準の設定ができます。引き渡し条件や対応期限、再対応ルールをSLA文書にまとめ、月次会議で見直すと部門間の連携が強まります。
休眠・失注リードの再アプローチを設計する
休眠リードや失注リードを放置すると、マーケティング部門が獲得したリードのコストが無駄になります。新規リード偏重にならないよう、再アプローチの仕組みを設計します。主な再接触例は、次のとおりです。
- 休眠リード:短期間で複数回架電・メール→反応がなければマーケティング部門に戻す→一定期間後に再接触
- 失注リード:失注理由をSFAに記録→3ヶ月後に状況確認→6ヶ月後に新機能・価格情報の案内→1年後に再接触
再接触タイミングをタスクとして自動化すると、担当者に依存しない運用が可能になります。
【ステップ3】シナリオ設計

インサイドセールスでは、誰が対応しても一定の品質を保てる仕組みづくりが欠かせません。接触のタイミングや質問の型、チャネルの組み合わせ方を整理すると、商談化率が安定します。成果につながる3つの設計ポイントを解説します。
- 検討段階に合わせて接触シナリオを設計する
- 課題を引き出す質問・トークを標準化する
- 電話・メール・コンテンツを最適に組み合わせる
検討段階に合わせて接触シナリオを設計する
顧客の検討段階に応じて、必要な情報や対応速度は変わります。すべてのリードに同じアプローチを行うと、機会損失につながります。段階別に接触方法を整理することで、無駄な対応が減り商談化率の安定化が可能です。
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段階 |
接触方針 |
主な対応 |
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今すぐ検討 |
迅速に商談化する |
5分以内の架電・BANT確認 |
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近い将来検討 |
状況を把握し育成する |
課題ヒアリング・月1回の情報提供 |
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検討が先 |
長期的に育成する |
メールマガジン・ウェビナー案内 |
課題を引き出す質問・トークを標準化する
成果のバラつきを防ぐには、質問とトークの標準化が重要です。SPIN話法を使うと、会話の流れを整理しやすく、誰でも共通の進め方でヒアリングできます。
- 状況質問(S):現状の体制やツールを確認する
- 問題質問(P):課題や困りごとを引き出す
- 示唆質問(I):課題を放置した場合の影響を伝える
- 解決質問(N):解決後の状態を一緒に描く
トーク内容を文書化し定期的に改善を行うことで、組織全体の品質が安定します。
電話・メール・コンテンツを最適に組み合わせる
1回の架電だけでは接続できないことが多く、複数チャネルを組み合わせる必要があります。電話、メール、SMS、コンテンツを連動させると、反応率が向上します。
- 1日目:リード発生後すぐに架電(不在時はメールを送付)
- 2日目:時間帯を変えて再度架電
- 3日目:価値提供メールを送信
- 5日目:再架電(不在時はSMSで日程調整リンクを送付)
- 7日目:今回は連絡を控える旨のフォローメール
ツールで自動化すると、抜け漏れを防ぎながらの改善も可能です。
【ステップ4】組織体制の設計

インサイドセールスでは、「誰がどの役割を担うか」の明確化が重要です。役割分担が曖昧だと、対応のバラつきや業務の重複が起こりやすくなります。役割整理、人員配置、育成フローの3つの観点から体制設計を解説します。
- SDR・BDR・インバウンドの役割を整理する
- 人員配置と評価制度を整える
- オンボーディングと育成ステップを設計する
SDR・BDR・インバウンドの役割を整理する
インサイドセールスでは、SDR(反響対応)とBDR(新規開拓)、インバウンド(問い合わせ対応)の3つの役割を明確にすると、業務の効率化につながります。
SDRは、マーケティングが獲得したリードに即時対応します。対応速度が成果に直結するため、新入社員を配置しやすい領域です。BDRは、ターゲット企業リストに基づき、自社の知らない企業へ働きかけます。専門知識が必要であり、経験者が中心です。
インバウンドは、問い合わせや資料請求など「顧客から明確な意思表示」に対応します。期待値調整や初回ヒアリングが主な役割です。
人員配置と評価制度を整える
評価制度は、「成果指標」「プロセス指標」「行動・定性指標」の3つを組み合わせると、活動の偏りを防げます。
- 成果指標(40〜50%):有効商談数・受注貢献額・パイプライン創出額
- プロセス指標(30〜40%):コンタクト率・商談化率・BANT獲得率・対応速度
- 行動・定性指標(10〜20%):SFA入力の正確さ・ナレッジ共有・改善提案
行動量だけで評価すると、数をこなすことが目的になってしまいます。新入社員は行動量をやや重めに、中堅は成果とプロセスを同じ比重に、ベテランは成果貢献を中心に評価するなど、経験に応じて基準を調整しましょう。
四半期ごとの振り返りを実施することで、納得感のある運用につながります。
オンボーディングと育成ステップを設計する
属人化を防ぐには、誰が教えても同じ成果が出る育成フローが必要です。新入社員が3ヶ月で即戦力になる仕組みを、段階的に設計します。
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ステップ |
主要内容 |
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1ヶ月目 |
知識インプット |
・製品/業界/価格を学習 ・SFA操作/トークスクリプトを習得 ・知識テスト/入力速度の基準を設定 |
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2ヶ月目 |
ロープレ・シャドーイング |
・週3回のロープレで質問の型を習得 ・先輩の架電に同席し実際の会話を学ぶ |
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3ヶ月目 |
実践 |
・温度感の高いリードから対応 ・商談設定の振り返りを上長と実施 |
育成資料を体系的に揃えると、習得スピードが向上します。
内容は、役割と担当範囲を明確に示した「役割定義」、会話例をまとめた「トークスクリプト」、主要サービスとの違いを整理した「競合比較資料」、入力手順を解説する「SFAマニュアル」、成果につながった取り組みをまとめた「成功事例集」などがあります。
これらを定期的に更新しておくことで、新入社員でも短期間での自走できる環境整備が可能です。
【ステップ5】ツール・データ管理

インサイドセールスを再現性ある仕組みにするには、ツールとデータをどのように扱うかの明確化が必要です。以下の運用が可能になると、属人化を防ぎ管理の精度を高められます。
- CRMで履歴とステータスを一元管理する
- MAでスコアリングとナーチャリングを自動化する
- ダッシュボードでKGI/KPIを可視化する
CRMで履歴とステータスを一元管理する
インサイドセールス設計では、SFAやCRMにおけるすべての顧客接触履歴とリードステータスを統一して管理します。「誰が・いつ・どのような対応をしたか」「次に何をすべきか」が一目でわかる環境をつくることで、属人化を防ぎ、再現性の高い運用が可能です。
多くの企業では、「前回の会話が記録されていない」「担当者不在で対応が止まる」のような問題が起きています。こうした抜け漏れを防ぐために、次の項目が必須です。
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内容の例 |
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基本情報 |
リードソース・ステータス・担当者 |
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接触履歴 |
接触日時・接触方法・コール結果 |
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BANT情報 |
予算・決裁者・課題・導入時期 |
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ネクストアクション |
内容・期限 |
コール結果は、選択式にすると入力負荷が下がり、記録の質が安定します。また、SFA入力マニュアルを整備すると、誰が入力しても同じ精度での運用ができます。
MAでスコアリングとナーチャリングを自動化する
リード数が増えるほど、どの顧客から優先して連絡するかの判断が求められます。MA(マーケティングオートメーション)を使用すると、行動と属性のスコアを基に、「温度感の高さ」を自動で数値化できます。
行動・属性スコアの例は、以下のとおりです。
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行動 |
スコア |
属性 |
スコア |
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価格ページ閲覧 |
20 |
ターゲット業界 |
10 |
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事例ページ閲覧 |
15 |
従業員100名以上 |
10 |
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資料ダウンロード |
10 |
部長以上の役職 |
15 |
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ウェビナー参加 |
15 |
ー |
ー |
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お問い合わせ |
30 |
ー |
ー |
続いて、スコアに応じた対応方針は、以下のとおりです。
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合計スコア |
対応方針 |
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80点以上 |
即日架電(ホットリード) |
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50〜79点 |
3日以内に架電(ウォーム) |
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49点以下 |
ナーチャリングへ自動登録(コールド) |
ナーチャリングでは、事例、課題解決コンテンツ、ウェビナー案内などを段階的に配信し、温度感を高めます。
HubSpot(ハブスポット)、Marketo(マルケト)、Pardot(パードット)などのツールを使用し、3ヶ月ごとにスコアを見直すと精度が向上します。
ダッシュボードでKGI/KPIを可視化する
ダッシュボードで数値をリアルタイムに可視化すると、「どこに課題があるか」の把握につながります。メンバーが自律的に改善しやすくなり、レポート作業も削減されます。ダッシュボードの主要項目は、以下のとおりです。
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カテゴリ |
表示項目の例 |
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全体サマリー |
KGI達成率/パイプライン額/商談設定数 |
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リードファネル |
MQL → TQL → SAL → SQL |
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KPI詳細 |
対応速度/コンタクト率/商談化率/BANT取得率 |
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メンバー別 |
商談数・商談化率の比較 |
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アラート |
対応速度の低下/休眠リードの増加 |
なお、Salesforce(セールスフォース)、HubSpot(ハブスポット)、Looker(ルッカー)、Tableau(タブロー)などが代表的なツールです。
【ステップ6】運用と改善サイクル

インサイドセールスは、設計した仕組みを運用しながら改善をすることで、成果が安定します。数字を見て改善点を特定し、次の行動につなげる仕組みづくりが重要です。運用と改善の主な内容を解説します。
- 週次・月次で見直すべき指標を確認する
- トーク・リスト・シナリオを継続改善する
- プレイブックで属人化を防ぐ
週次・月次で見直すべき指標を確認する
継続的に成果を伸ばすには、週次と月次で指標の運用が欠かせません。週次では30分ほどのミーティングを行い、コンタクト率や商談化率、商談設定数を確認します。目標との差を明確にし、翌週に試す改善アイデアを決めます。
月次では、KGIの達成状況や業界別の商談化率を比較し、重点的にアプローチすべきセグメントの判断が必要です。対応速度、コンタクト率、商談化率、BANT情報の取得状況、ステータス滞留時間、リードソース別の商談化率の指標を確認します。
ダッシュボードを共有し、全員が同じ数値を見ながら議論することがポイントです。
トーク・リスト・シナリオを継続改善する
インサイドセールスの成果を安定させるには、トークスクリプト、ターゲットリスト、接触シナリオの見直しが必要です。顧客の興味や課題、情報収集の方法は常に変わるため、作成した内容を固定化せず改善を続ける姿勢が求められます。
通話録音を分析して抽出した成果が出やすい話し方や、反応のよいセグメント、メールの開封率や返信率でわかる有効な接触タイミングなどが、改善の対象です。
データを根拠に改善することで、商談化率が向上し、再現性の高い運用につながります。
プレイブックで属人化を防ぐ
属人化を防ぐためには、インサイドセールスの運用ルールとノウハウをひとつのドキュメントにまとめます。誰でも同じ水準で実行できる状態が重要であり、その状態がプレイブックです。
プレイブックには、組織のミッションや役割定義、リードの判定基準、課題を引き出す質問例、接触シナリオ、メールで使用する文面例、CRMに入力すべき項目、リードスコアを判断する基準など、実務に必要な判断基準を整理して記載します。
ドキュメントはNotion(ノーション)やConfluence(コンフルエンス)などで一元管理し、四半期ごとの更新が必要です。内容を最新化し続けることで、新人育成のスピードが上がり、メンバー間の対応力も高まります。
Grand Centralでは、戦略立案→IS→FS→CSまで、営業の上流から下流における一気通貫での支援が可能です。インサイドセールスに関することでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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インサイドセールスでよくある失敗

インサイドセールスは成果につながりやすい一方で、立ち上げや運用の段階でつまずきやすいポイントがあります。ここでは、とくに起こりやすい3つの失敗とその回避策を解説します。
- 目的・KPIが曖昧で成果が見えない
- SLAが整備されず部門間で摩擦が生じる
- 属人化で再現性が出ない
目的・KPIが曖昧で成果が見えない
比較的多い失敗は、目的やKPIを決めないまま立ち上げてしまうことです。「他社が導入して成功しているから」という理由だけではじめるケースもあり、何を成果とするのかが共有されていません。
目的が曖昧だと、架電数などの行動量だけが評価となり、商談化率が上がらない状態が続きます。
対策として、まず売上目標から逆算して、有効商談数の目標を設定します。次に、対応速度、コンタクト率、商談化率など、成果につながる評価の設定が必要です。この2つが定まると、活動の優先順位が明確になり、成果の可視化が進みます。
SLAが整備されず部門間で摩擦が生じる
マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの間でSLA(サービスレベル合意)が整備されていないと、責任の所在が曖昧になります。
「温度感の低いリードばかり送られる」「渡したのにフォローされていない」など、部門間で互いに不満が溜まりやすい状態です。
これらの状態を防ぐには、MQL(マーケ起点の見込み顧客)、TQL(厳選された有望顧客)、SAL(営業に引き渡す顧客)、SQL(商談化した顧客)の基準を文書で定義し、BANT情報の確認基準や引き渡し条件の明確化が必要です。
対応期限も決めておくと、部門間の運用が安定します。
属人化で再現性が出ない
トップセールスの方法が個人の経験に依存していると、他のメンバーに再現できず成果が安定しません。トークスクリプトや質問の型が文書化されていない組織に多く見られる失敗です。
対策として、通話録音を分析し、成果が出た話し方や質問の流れを言語化します。さらに、1〜3ヶ月で戦力化できるオンボーディング(知識習得→ロールプレイング→実戦)の整備が必要です。
これらをプレイブックとしてまとめておくと、誰が担当しても一定の正解が出せる状態をつくれます。
Grand Centralができること
Grand Centralが提供するセールスデベロップメントとは

営業コンサルティングと営業代行は、いずれもクライアント企業の営業活動を支援するサービスですが、どちらか一方だけでは根本的な課題解決に至らない場合があります。
コンサルティングだけでは理論的なアドバイスにとどまり、実際の成果につながらない場合があります。一方、営業代行だけでは、中長期的な利益向上を見据えた計画が立てられず、一時的な対策に終わってしまう可能性があります。そのため、両者をバランスよく組み合わせたアプローチが注目されています。
このような背景から、Grand Centralはコンサルティングと営業代行をハイブリッドした支援を提供しています。コンサルティングで仮説を立て、営業代行で検証することで、営業活動における持続的な成功を支援します。
Grand Centralならではの3つの特徴
キーエンス出身をはじめとした営業プロフェッショナルが支援
キーエンス、リクルート、Salesforceなどでトップレベルの営業を経験してきたコンサルタントが、営業戦略立案、仮説検証、マネジメントを行います。実働を担当するのも弊社のノウハウが身に付いたメンバー。弊社独自の制度で選定された実力のある人材や、100%子会社の社員が担当します。
ワンストップで幅広いソリューション
戦略立案からインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスまでワンストップで支援します。オーダーメイドのプランでは、ターゲットやサービス特性に合わせた個別対応が可能です。また、SFA構築・運用や営業研修、組織構築など、クライアント企業が自走できる支援メニューを幅広く提供しています。
クオリティの高い成果物
営業結果を多角的に分析した営業データ、勝ちパターンが構築されたスクリプトや応酬トーク集など、Grand Central独自の営業ノウハウをクライアント企業のサービスや組織に合わせた形で提供します。報告資料も詳細に記載し、成果や進捗状況をいつでも確認できる体制を整えています。
Grand Centralのご支援実績
代表的なご支援実績を紹介します。他のご支援実績については、こちらからご覧ください。
サン電子様

支援内容
サン電子様では、営業部門の育成や組織化に課題があり、立ち上げ段階から伴走できる外部パートナーを必要とされていました。
Grand Centralは、仕組みづくりを軸にした支援を行い、メンバー一人ひとりのレベルに合わせたコミュニケーションやロールプレイングの実施、振り返りの仕組み構築に取り組みました。
支援が進む中で、2ヶ月目以降はメンバーの変化が見えはじめ、3〜4ヶ月目には具体的な営業活動の中で成長が確認できたと伺っています。また、弊社による経験に裏打ちされたノウハウの提供や、社風に合わせた柔軟な対応が印象的だったとの声も寄せられています。
朝日新聞社様

支援内容
朝日新聞社様では、新規事業の商材を扱うにあたり、営業活動が限定的になりやすい点や、既存の営業部門との連携が難しいといった課題を抱えていました。
Grand Centralは、ターゲット設定を含む営業作戦の検討、ヒアリングを基にした改善提案、商材そのものの見直しにつながる示唆など、幅広い支援を行いました。
担当コンサルタントの提案力や、クライアントの声を正確に持ち帰るヒアリング力が評価されました。また、組織文化を理解したうえでの支援姿勢により、社内共有や進行がスムーズだったこともご好評いただいています。
まとめ

インサイドセールス設計は、KGI/KPIの設計からターゲット設定、シナリオ、体制、ツール、運用改善までを一貫して整えることで成果が安定します。
SLAと役割を明確にし、プレイブックやダッシュボードで再現性を高めると、商談創出と受注貢献を数値で示せる強い組織を目指せます。
Grand Centralでは、インサイドセールスの設計の他にも、戦略設計や営業代行など、幅広く営業活動をサポートしています。社内のインサイドセールスや、その他の営業課題を抱えている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
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