営業代行とは? 代行内容やメリット、会社選びのポイントを解説!
営業リソースの不足に課題があり、営業代行に興味があるものの「どんな業務を代行してくれるのだろうか」「どんなメリットがあるのだろうか」と気になっている営業担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、営業代行のタイプ、メリット・デメリット、営業代行会社の選び方、営業代行を活用すべきタイミングなどについて解説します。
この記事を監修したコンサルタント
General Manager佐藤 幹太KANTA SATO
目次
1.営業代行とは?
営業代行とは、クライアント企業に代わって営業活動などを行うアウトソーシングサービスです。自社のリソースだけでは手が回らないクライアント企業の新規顧客開拓を支援します。サービス内容は営業代行会社によって異なりますが、テレアポや商談の代行に加えて、リードジェネレーション(見込み客獲得支援)やカスタマーサクセス支援、テストセールス代行など、幅広い業務を依頼できる会社もあります。
2.営業代行会社が提供する代行・支援サービス
営業代行会社は、マーケティング活動におけるリードジェネレーション(見込み客獲得支援)から、受注後のカスタマーサクセスに至るまで、広義の営業プロセス全体をカバーするさまざまなサービスメニューを用意しています。ここでは代表的な代行・支援サービスを紹介します。
〈営業代行会社が提供する代行・支援サービス〉
【1】リードジェネレーション支援(見込み客獲得支援)
リードジェネレーションは、見込み客(リード)を獲得するためのマーケティング活動です。サービスメニューにリードジェネレーションを加えている営業代行会社もあります。メディアでのコンテンツ配信や広告出稿、ウェビナーなど、オンラインチャネルでリードを獲得する手法と、DM送付や展示会出展、自社セミナーの開催といったオフラインチャネルを活用した手法があります。
【2】テストセールス代行
テストセールスは、新製品やサービスを短期間で試験的に販売し、市場の反応を確認する活動です。得られた顧客の反応や販売データを基に、実際の販売に向けた戦略を立案します。
営業代行会社は、試験的な販売やシミュレーションを通じて課題を抽出し、拡販に向けた改善点を明確にします。現状の販売戦略やテストセールスの実施そのものに不安がある場合、豊富な経験を持つ営業代行会社に依頼すれば、リスクを最小限に抑えつつ、実際の市場データに基づく戦略策定が可能になります。
【3】インサイドセールス代行
インサイドセールスは、主に電話、メール、ウェブ会議ツールを活用し、基本的には非対面で見込み顧客と関係を構築する活動です。
営業代行会社は見込み顧客に接触し、アポを創出します。ターゲット策定、架電リストやトークスクリプトの作成を行う営業代行会社もあります。
【4】フィールドセールス代行
フィールドセールスは、商談を通じて見込み顧客や既存顧客に製品やサービスを提案する営業活動です。主に対面で行います。
商談の実施やクロージングに加えて、契約締結まで対応する営業代行会社もあります。プロの営業担当者を活用することで、成約率を高め、重要な商談を確実に進められます。
【5】カスタマーサクセス支援
カスタマーサクセスは、既存顧客が製品やサービスを最大限活用し、ビジネスの成功を実現できるようサポートする活動です。顧客満足度が向上すれば、契約更新やアップセル・クロスセルにつなげることができます。
営業代行会社が対応できるのは、主に製品やサービスの導入・活用支援や契約更新、アップセル・クロスセルの機会創出などです。ノウハウのある外部に委託すれば、顧客の維持や満足度の向上といった課題を最短距離で解決に導くことができます。
3.営業代行のメリット
営業代行の利用には、売上向上やコストの最適化をはじめとしたさまざまな効果が期待できます。ここでは、営業代行がもたらす主なメリットについて解説します。
〈営業代行のメリット〉
【1】売上向上が期待できる
営業代行を利用してリソースを確保することで、これまで手が回らなかった顧客へのアプローチが可能になり、アポ数や商談数の向上が見込めます。
また、業界知識や効果的な営業手法を持った営業のプロが即戦力として機能するため、リードや商談の質の向上も期待できます。
これらが受注数や受注率の向上に直結し、売上の増加につながる可能性が高まります。
【2】コスト削減につながる
営業代行を活用することで、新たな人材の採用にかかるコストを削減できます。
自社で営業スタッフを新規採用する場合、採用や教育、設備費用など多くのコストが発生しますが、営業代行であれば大幅にコストを抑えられるでしょう。
また、必要なときにリソースを調達できるため、状況に応じて営業量を増やす、減らすをコントロールでき、投資対効果の高い予算管理が可能になります。
【3】新たな視点やノウハウが獲得できる
自社にはない新たな視点やノウハウを獲得できる点もメリットの1つです。
営業代行会社は専門的な知見と幅広いネットワークを持つため、自社では接触できない新しい市場やターゲット層に向けた営業が可能になります。
さらに、社内のノウハウでは解決が難しい営業課題に対して、成功事例や最新の営業手法を基に専門的なアドバイスや支援を受けることで、課題解決はもちろん、自社の営業力強化にもつながります。
【4】生産性が向上する
社内リソースをコア業務に集中させることが可能になり、組織全体の生産性が向上するというメリットもあります。営業活動を外部に委託することで、社内の営業担当がより重要な業務や戦略的な活動に専念できる環境を作り出します。
また、営業代行会社では営業活動を効率化するツールや体制が整っている場合が多く、営業活動の無駄を削減して、迅速かつ効率的に営業活動を行うことができます。
4.営業代行のデメリット
営業代行はメリットが多い一方で、デメリットも存在することを理解しておく必要があります。ここでは、営業代行の主なデメリットについて解説します。
〈営業代行のデメリット〉
【1】社内に営業ノウハウが蓄積しづらい
営業代行を長期間利用していると、営業代行会社に頼り切りになり、営業のノウハウや顧客との関係が社内に蓄積されにくくなるというデメリットがあります。
特に、自社サービスに関する深い知識を持った営業スタッフを育成する機会が失われると、結果として社内の営業力全体が弱体化してしまう恐れもあるのです。自社内でも再現性のある営業活動が行えるよう、内製化も見据えた支援をしてくれる会社を選ぶと良いでしょう。
【2】活動状況の把握が難しい
営業活動の状況が把握しにくい点も、営業代行のデメリットの1つです。
社内で営業活動を完結させる場合に比べて、情報連携のスピードは遅くなるため、情報の透明性が低くなりがちです。定期的なミーティングを開くなどして、営業活動の状況を逐一共有してくれる会社を選ぶと安心です。
【3】情報漏洩のリスクがある
顧客情報や営業機密が外部に流出する危険性も少なからずあります。企業の信頼に関わるため、適切なセキュリティ対策を実施しており、情報保護に関する取り決めが明確な会社を選ぶことが重要です。
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5.営業代行会社を選ぶときのポイント
営業代行の利用におけるメリットを最大化し、デメリットを最小化するには、代行会社の選び方が鍵となります。ここでは、営業代行会社を選ぶ際に押さえておくべき5つのポイントについて詳しく解説します。
〈営業代行会社を選ぶときのポイント〉
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【1】実績を確認する
営業代行会社を選ぶ際にまず確認するべきなのは、その会社の実績です。
過去にどのような業界や企業を支援してきたのか、どのような成果を上げたのかを知ることで、自社のニーズに合致するか、信頼できる会社かなどを判断しましょう。営業代行会社のホームページや提案資料などから、成功事例や顧客からの評価を確認できます。
【2】代行内容・得意分野を確認する
営業代行会社によって代行内容や得意分野は異なるため、自社のサービスや依頼したい内容とマッチしているかを確認しましょう。
インサイドセールスやフィールドセールといった営業プロセスに特化した会社もあれば、営業戦略全体の策定から内製化までを得意とする会社もあります。また、BtoB営業・BtoC営業のどちらに強みを持つか、得意とする業界はどこかなども確認しておくと、より自社に最適な会社を選定できます。
【3】支援フローを確認する
営業活動の進め方や報告フローなども代行会社によってさまざまです。ヒアリングから具体的な施策、結果報告までの流れを確認し、営業活動をどのように進めていくかを事前に確認しておく必要があります。特に、定期的なミーティングや報告の頻度、フィードバック体制が十分かどうかを確認し、営業活動の状況が把握できないといった事態を防ぐことが重要です。
【4】情報セキュリティ体制を確認する
顧客情報や営業戦略の情報を取り扱う営業代行において、適切な情報セキュリティ体制の整備は不可欠です。代行先の選定段階で、情報漏えいや不正アクセスに対する防御策が十分であるかどうかを入念に確認すると良いでしょう。
【5】料金形態を確認する
営業代行の料金形態には以下の3つのタイプがあります。自社の予算や目標に応じて、最適な料金形態を選択しましょう。
固定報酬型
成果に関わらず、毎月一定の料金を支払う形態です。毎月固定の料金を支払うため予算管理がしやすいといったメリットがあります。一方で、まったく成果が出なかった場合でも決められた費用が発生する点がデメリットです。
相場費用:月額50〜70万円程度 ※安すぎる場合は注意が必要 |
成果報酬型
獲得したアポイント数や受注数、契約金額など成果に応じて報酬を支払う形態です。成果に基づいて報酬を支払うため、無駄なコストを抑えられるというメリットがあります。
一方で成果1件あたりの金額設定が高い点や、成果報酬を出すために短期的な契約や売上が重視され、長期的な顧客関係の構築が軽視される恐れがある点がデメリットといえます。
相場費用:1アポイントあたり1万5千円~2万円、もしくは1成約あたり売上の30~50%程度 |
複合型
固定報酬型と成果報酬型を組み合わせた料金形態で、月額費用と成果に応じた費用の両方が発生します。成果報酬型に比べて、成果が出た場合の費用を安めに設定しているサービスが多く、固定費を抑えやすいというメリットがある一方で、成果が出ずとも月額料金を支払うことになるため、予算オーバーのリスクがあります。
相場費用:成果1件ごとの報酬+固定費 月額20万円~50万円 |
上記を参考に適切な料金形態を選択した上で、契約前に料金の内訳や追加費用が発生する可能性についても確認しましょう。予算内で適切なサービスを受けられるかどうかを見極めることが重要です。
6.営業代行を活用すべきタイミング
営業代行の費用対効果を高めるためには、営業課題の解消が必要なタイミングに合わせて短期〜中期的に利用することが重要です。以下のような営業課題を持つ企業は、営業代行を活用すべき状況にあるため、導入の検討をおすすめします。
〈営業代行を活用すべきタイミング〉
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【1】売上が伸び悩んでいる
営業活動が停滞し売上が思うように伸びない場合、営業代行の活用が有効です。外部から新たな視点やノウハウを取り入れることで、売上向上の突破口を見いだせる可能性があります。特に新規顧客の開拓が滞っている場合には、営業代行の専門チームによる戦略的なサポートが有効です。
【2】社内のリソースが不足している
急な案件増加や営業部門の人員不足によって社内リソースが不足している場合も、営業代行を活用すべきタイミングです。外部の専門家に営業業務を委託することで、社内の営業担当の負担を軽減し、本来注力すべき業務に集中できるようになります。
また、営業代行会社には教育が不要な即戦力が所属しているため、営業担当の育成にかかる時間とコストを懸念しているケースにおいても有効な手段といえます。
【3】新規事業・サービスを始めた
新規事業や新サービスの立ち上げ時には、局所的に営業活動のための労力が必要となります。営業代行を活用すれば、迅速に市場開拓が進むほか、立ち上げの段階でプロの手を借りて営業体制を整えておくことで、後々の運営もしやすくなるという利点があります。
特にこれまで参入したことのない市場やターゲット層に向けた営業が求められる場合、専門的な知見とネットワークを持つ営業代行は強力なパートナーになります。
7.Grand Centralができること
Grand Centralが提供するセールスデベロップメントとは
営業コンサルティングと営業代行は、いずれもクライアント企業の営業活動を支援するサービスですが、どちらか一方だけでは根本的な課題解決に至らない場合があります。
コンサルティングだけでは理論的なアドバイスに終わり、実際の成果に結びつかないケースもあります。一方、営業代行だけでは中長期的な利益向上を見据えた計画が不足し、一時的な対策に留まってしまう可能性があるのです。そのため、両者をバランス良く組み合わせたアプローチが注目されています。
このような背景から、Grand Centralはコンサルティングと営業代行をハイブリッドした支援を提供しています。コンサルティングで仮説を立て、営業代行で検証することで、営業活動における持続的な成功を支援します。
Grand Centralならではの3つの特徴
キーエンス出身をはじめとした営業プロフェッショナルが支援
キーエンス、リクルート、Salesforceなどでトップレベルの営業を経験してきたコンサルタントが、営業戦略立案、仮説検証、マネジメントを行います。実働を担当するのも弊社のノウハウが身に付いたメンバー。弊社独自の制度で選定された実力のある人材や、100%子会社の社員が担当します。
ワンストップで幅広いソリューション
戦略立案からインサイドセール、フィールドセールス、カスタマーサクセスまでワンストップで支援します。オーダーメイドでのプランでは、ターゲットやサービス特性に個別に対応可能です。また、SFA構築・運用や営業研修、組織構築など、クライアント企業が自走できる支援メニューを幅広く提供しています。
クオリティの高い成果物
営業結果を多角的に分析した営業データ、勝ちパターンが構築されたスクリプトや応酬トーク集など、Grand Central独自の営業ノウハウをクライアント企業のサービスや組織に合わせた形で提供します。報告資料も詳細に記載し、成果や進捗状況をいつでも確認できる体制を整えています。
Grand Centralのご支援実績
代表的なご支援実績を紹介します。他のご支援実績については、こちらからご覧ください。
Sansan株式会社様
支援内容
Sansan株式会社様の依頼時の課題は、イベント事業における新領域での新規顧客獲得でした。短期間で成果に結びつけるために外部委託を検討する中で、セールスのプロフェッショナル集団であることや、アクションプランや契約形態に柔軟に対応できる点が決め手となり、Grand Centralをお選びいただきました。
営業支援を通じて最も高く評価されたのは、「スピード感」でした。依頼への対応や商談を迅速に進め、具体的なフィードバックを提供することで、あらゆる施策の効果検証につなげました。その結果、「Grand Centralなくしては、今回のイベントの成功はなかった」と高い評価をいただいています。
株式会社ドコモ・バイクシェア様
支援内容
株式会社ドコモ・バイクシェア様の依頼時の課題は、自転車シェアリングサービスの拡販に際し、自社内のリソースが不足していることでした。委託先を探す中で、価格に合意ができ、コミット力に期待できたことが決め手となり、Grand Centralとの契約に至りました。
成果として、前例がない中で契約件数の増加を実現しました。また、他社と比較したときの対応の丁寧さや、能動的な改善提案、漏れのない進捗管理が評価を受けています。結果として、Grand Central創業当初からの長期的な支援につながっています。
株式会社オロ様
支援内容
株式会社オロ様の依頼時の課題は、クラウド型業務システムのマーケティング活動において、目標商談数の未達成が続いていることでした。以前他社に依頼した際は、リード情報の獲得に留まり、商談数の増加にはつながらなかった苦い経験がありました。一方Grand Centralの提案は、KPIや目標値の設計が明確で、目標達成のためのアイデアにもおもしろみがあると評価をいただき、契約に至りました。
営業支援の結果、商談数の増加だけでなく、アポイントの質向上においても成果を残しました。ほかにも、結果へのコミット力やスピード感、アプローチ方法の多様さなどを評価いただき、現在はさらに稼働の幅を広げて支援を継続しています。
8.まとめ
本記事では、営業代行のタイプやメリット・デメリット、選び方のポイントなどを解説しました。
Grand Centralでは、営業戦略立案から実行まで、ハイエンドな営業スタッフが一貫してサポートいたします。営業リソースの不足などにお悩みをお持ちの方はGrand Centralのセールスデベロップメントサービスの利用をご検討ください。
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監修者プロフィール
General Manager佐藤 幹太kanta sato
セールスコンサルタントとしてGrand Centralに参画、ナショナルクライアントの既存事業グロースや新規事業立ち上げを得意とする。全社のマーケティング戦略立案にも携わる。